調査任務『「復活」ニ潜書セヨ』
公式運営より †
【開催期間】2022年3月22日 メンテ後から2022年4月1日(金) 13:59まで
情報まとめ †
- 本イベントでは、イベント限定ステージに潜む特殊な侵蝕者へ与えるダメージが得点化され、累計得点に応じて報酬を獲得できる。
- 潜書1回につき「作戦書」を1つ消費する。作戦書は1時間に1つ自然回復し、最大5つ溜めておくことができる。
- イベント内の会話に登場するトルストイ、ドストエフスキー、菊池寛、中原中也および衣装属性「水」の文豪、召装『「復活」ニ潜書セヨ』に新規追加された衣装を編成すると、会派全体の合計得点が倍加する。
- トルストイ、ドストエフスキー、菊池寛の新規「水」属性衣装は、同時開催の召装『「復活」ニ潜書セヨ』から一定の確率で登場する。
- 特効文豪の通常衣装は、有装書でも入手可能。
- 既存のトルストイ、ドストエフスキー、菊池寛、中原中也の「水」属性の衣装も特効対象。
特効の種類 | 一人あたりの得点倍率 |
対象の文豪 | 1.5倍 |
衣装属性「水」 | 1.2倍 |
召装『「復活」ニ潜書セヨ』に新規追加された衣装 | 1.3倍 |
文豪・衣装属性一致 | 1.8倍 |
文豪・衣装属性・特効衣装一致 | 2.34倍 |
- 得点は次回イベントへの繰り越しはできない。
- 回想を含め、全ての報酬受け取りは04月11日(月)13時59分まで。
得点 †
- イベントは初級・中級・上級の3ステージ構成。それぞれのステージの最深部にいるボスへ与えたダメージが「得点」として入手できる。
- ボス戦は通常の戦闘の2クール分となる。敵(鞭)の攻撃は4回、文豪の攻撃は武器種によって1人あたり刃4回・弓6回・銃4回・鞭4回となる。
- 難易度の高いステージの方がより多くの得点を獲得できる。得点の獲得倍率は以下の通り。
- 例として、「上級」ステージでボスにダメージ「1000」を与え、会派に「対象文豪+特効衣装(+134%)が1名、対象文豪+属性一致(+80%)が1名、対象文豪のみ一致(+50%)が1名、属性のみ一致(+20%)が1名」いた場合、得られる得点は、
3×1000×(1+1.34+0.8+0.5+0.2)=11520点となる。
- 難易度の低いステージの方がボスへ与えられるダメージが大きい。
- 主要研究「調査任務のボスに(○属性のみで・○の会派で)ダメージを与えよ」を達成する際は、低いステージで行った方が効率が良い(ただし獲得できる得点・経験値・強化素材は少ない)。
研究について †
- イベント期間中、以下の研究が追加される。
全ての研究を達成すると、合計600個の召装石を獲得できる。
研究名 | 報酬 |
期間限定 調査任務初級のボスに到達せよ | 召装石×200 |
期間限定 調査任務中級のボスに到達せよ |
期間限定 調査任務上級のボスに到達せよ |
※研究の報酬受取は2021年4月1日(金)13:59まで可能
その他の報酬 †
- イベントステージへの潜書によって錬金糸や各種魂を獲得できる。
- 素材は「探求の霊薬」を使うと2倍獲得できる。
- 「探求の霊薬」の効果は常設ステージへの潜書では消費されない(並行して常設ステージを周回しても問題ない)。
ただし封蔵書への潜書では消費されるので注意。
- 累計報酬の「中原中也の衣装」の属性は「水」となる。
- 累計報酬の衣装には衣装特効は適用されない(対象文豪+属性一致(+80%)のみとなる)。
- 討伐成績の上位5000位までは、成績に応じて印章及び召装石を獲得できる。
- 討伐成績の上位100位までは、イベントページから司書室の内装および報告書を見ることができる。
- ランキングの途中経過は毎時0分・15分・30分・45分に更新される。
- ランキング画面に表示されるアイコンは、報告書で中央に設定している印章の画像となる(中央に印章を設定していなければ空欄となる)。
有碍書一覧 †
復活 初級 †
難易度 | 初級 | 著者 | トルストイ |
入手可能な道具 | 文魂(小)、想魂(小)、語魂(小)、 錬金糸 |
+
マス | 出現侵蝕者 | 体力 | 経験値 | その他 |
1 | 不調の獣_壹号 | 106 | | 全クリア経験値320 |
不調の獣_壹号 | 106 | |
2 | 伝わらぬ洋墨_壹号 | 100 | |
伝わらぬ洋墨_壹号 | 100 | |
ボス | 不幸の簒奪者 | | | |
復活 中級 †
難易度 | 中級 | 著者 | トルストイ |
入手可能な道具 | 文魂(小)、想魂(小)、語魂(小)、 文魂(中)、想魂(中)、語魂(中)、 錬金糸 |
+
マス | 出現侵蝕者 | 体力 | 経験値 | その他 |
1 | 伝わらぬ洋墨_漆号 | 163 | | 全クリア経験値3040 |
伝わらぬ洋墨_漆号 | 163 | |
2 | 不調の獣_漆号 | 162 | |
炎上する嫉妬心_漆号 | 190 | |
ボス | 不幸の簒奪者 | | | |
復活 上級 †
難易度 | 上級 | 著者 | トルストイ |
入手可能な道具 | 文魂(小)、想魂(小)、語魂)(小)、 文魂(中)、想魂(中)、語魂(中)、 文魂(大)、想魂(大)、語魂(大)、 錬金糸 |
+
マス | 出現侵蝕者 | 体力 | 経験値 | その他 |
1 | 伝わらぬ洋墨_拾貳号 | 224 | | 全クリア経験値6400 |
炎上する嫉妬心_拾貳号 | 240 | |
2 | 不調の獣_拾貳号 | 220 | |
排除する嫉妬心_拾貳号 | 210 | |
ボス | 不幸の簒奪者 | | | |
報酬一覧 †
累計報酬 †
+
得点 | 報酬 | | 得点 | 報酬 | | 得点 | 報酬 | | 得点 | 報酬 |
1000 | 錬金糸×200000 | | 27500 | 洋墨×400 | | 80000 | 語魂(中)×30 | | 350000 | 記憶ノ歯車×1 |
2000 | 有魂書×3 | | 30000 | 錬金糸×400000 | | 85000 | 異彩ノ秘薬(鞭)×3 | | 400000 | ドストエフスキー・正装 |
3000 | 錬金糸×200000 | | 32500 | 文魂(中)×20 | | 90000 | 洋墨×600 | | 450000 | トルストイ・正装 |
5000 | 金貨×100 | | 35000 | 異彩ノ薬液(鞭)×20 | | 95000 | 異彩ノ結晶×2 | | 500000 | 文魂(中)×30 |
6000 | 異彩ノ薬液(刃)×20 | | 37500 | 語魂(中)×20 | | 100000 | 中原中也・ディーラー衣装 | | 550000 | 語魂(大)×3 |
7000 | 洋墨×300 | | 40000 | 有装書×1 | | 110000 | 想魂(中)×30 | | 600000 | ドストエフスキー・正装 |
8000 | 有装書×1 | | 45000 | 錬金糸×400000 | | 120000 | 有魂書×4 | | 650000 | トルストイ・正装 |
10000 | 錬金糸×400000 | | 47500 | 魂ノ歯車×1 | | 130000 | 金貨×300 | | 700000 | 語魂(中)×30 |
12500 | 調速機×1 | | 50000 | 想魂(中)×20 | | 150000 | 中原中也・ディーラー衣装 | | 750000 | 想魂(中)×30 |
15000 | 異彩ノ薬液(銃)×20 | | 55000 | 異彩ノ秘薬(刃)×3 | | 165000 | 魂ノ歯車×1 | | 800000 | ドストエフスキー・正装 |
17500 | 有魂書×3 | | 60000 | 文魂(中)×30 | | 180000 | 金貨×500 | | 850000 | トルストイ・正装 |
20000 | 錬金糸×400000 | | 65000 | 異彩ノ秘薬(銃)×3 | | 200000 | 中原中也・ディーラー衣装 | | 900000 | 想魂(大)×3 |
22500 | 金貨×250 | | 70000 | 金貨×250 | | 250000 | 文魂(大)×3 | | 950000 | 魂ノ歯車×2 |
25000 | 異彩ノ薬液(弓)×20 | | 75000 | 異彩ノ秘薬(弓)×3 | | 300000 | 魂ノ歯車×1 | | 1000000 | 記憶ノ歯車×1 |
討伐成績報酬 †
+
成績 | 印章 | 報酬 | | 成績 | 印章 | 報酬 |
1位 | 1位印章 | 召装石×3000 | | 11~20位 | 20位印章 | 召装石×2500 |
2位 | 2位印章 | | 21~50位 | 50位印章 | 召装石×2000 |
3位 | 3位印章 | | 51~100位 | 100位印章 |
4位 | 4位印章 | | 101~200位 | 200位印章 | 召装石×1500 |
5位 | 5位印章 | | 201~500位 | 500位印章 | 召装石×1000 |
6位 | 6位印章 | | 501~1000位 | 1000位印章 | 召装石×500 |
7位 | 7位印章 | | 1001~5000位 | 5000位印章 | 召装石×300 |
8位 | 8位印章 | | | | |
9位 | 9位印章 | | | | |
10位 | 10位印章 | | | | |
報酬の回想内容 (図鑑順) †
+
+
内容 | BGM |
中原中也 | おーい、来たぞー! 今日の仕事はこれだって聞いてな | 館長ノ御題曲 |
トルストイ | うん。僕の作品を取り戻すのに協力してほしいんだ |
トルストイ | 今、僕たちは『復活』っていう本の最深部に向かおうとしている その先に、侵蝕者によって破壊された文学の概念があるらしいんだ |
中原中也 | ドストエフスキーのやろうが珍しく連日働いてるなって思ったら、そういうことだったのか |
館長 | ああ、実はこの任務、難航している。今日もトルストイが潜書していたが……うまくいかなかった |
トルストイ | 本の中は穴だらけで、目的地につながる道が見つからないんだ |
トルストイ | 「最奥部に到達することができれば、そこを起点に僕の作品を取り戻していくことができる」 館長さんにそう言われた時は、とても嬉しかったけど…… |
トルストイ | この本は不安定で、潜書する度に形が変わって。さっきも前に行った道かと思えば、行き止まりで…… |
中原中也 | そいつは、もどかしいな…… |
菊池寛 | 疲れてるだろ、今日はもう休みな。代わりに俺たちが潜書するからよ |
トルストイ | ありがとう……無茶したら、みんなに心配かけちゃうしね |
トルストイ | 後はよろしくね。おやすみなさい |
菊池寛 | じゃ、俺たちも行くとするか |
中原中也 | ったく、仕方ねーな |
+
+
内容 | BGM |
館長 | トルストイ、こんな時間に図書館で何をやっているんだ? | 憩 |
トルストイ | はっ、あれ……僕、寝てた? |
館長 | こんな時間に本を読みながらうたた寝するくらいなら おとなしく部屋に帰って寝たほうがいい。明日の任務もあるだろう? |
トルストイ | うん……館長さんは、本を読みに? |
館長 | ああ。俺も夜中に読書する質でな |
館長 | 君が読んでいるのは……やはし、『復活』か |
トルストイ | 司書さんが僕のために、見つかった概念を本の形にしてくれたんです |
トルストイ | 僕はこの本についての記憶がない。だから、読んでみたいって |
館長 | 『復活』はどんな物語だ? |
トルストイ | この話は…… |
トルストイ | 若い貴族ネフリュードフ公爵は、殺人事件の裁判に陪審員として出廷することになるんです 被告人席にいたのは、彼がかつて愛したものの、軽はずみに捨てた下女、カチューシャだった 彼女はそれをきっかけに身を落としていき、殺人事件に関わってしまった |
館長 | ああ、思い出した! 俺は確かにそれを読んだことがある |
館長 | ネフリュードフ公爵は裁判に関わっていくうちに、初めて罪の意識に目覚めて 贖罪のために彼女を救おうと奔走するんだよな |
トルストイ | はい。運命的な再会から、彼の苦悩が始まる…… |
館長 | 素晴らしいほど、ドラマティックな展開だな……作者の前で言うことではないかもしれないが |
トルストイ | いえ……変な話だけれど、書いたはずの僕自身も、初めて読んだ感覚で |
館長 | そうか、君がこれを読み終わった時にどう思うのか、聞きたいな |
トルストイ | そうですね。彼はどうなっちゃうのか、気になって仕方ないけど…… 今日は、もう休むことにしますね |
+
+
内容 | BGM |
| 唯一の真実なもの、唯一の力強いもの、唯一の永遠なものである自由な精神的存在が ネフリュードフの内部に目ざめていた。彼はそれを信じないわけにはいかなかった | 憩 |
| 現実の彼と、かくありたいと思う彼との隔たりが、いかに大きかろうとも、 いったんめざめた精神的存在にとっては、すべてが可能に思われた |
| |
トルストイ | ここは、本で書かれている街だ……本の描写に、そっくり |
二葉亭四迷 | ほう、『復活』を読んでるのか。その本の世界に潜書するのと並行して、読み進めているわけだ また読み心地が変わるだろうな |
トルストイ | うん。ページをめくるのが止まらない……でも、少し怖くて |
トルストイ | 本を読み切った時、これが自分のものだと思えなかったらどうしようって思ってる自分がいるんだ |
徳冨蘆花 | どうして怖いの? 文学を読むっていうのは、そこに描かれる世界や人間を解釈することだよ 簡単にいかないのが普通だと思う |
トルストイ | そうかな。記憶がないと、自分の感覚が信じられないんだ |
二葉亭四迷 | トルストイさんなら大丈夫だ。最後にはきっと気に入る |
二葉亭四迷 | 俺もこの作品には、力強さを感じた 自分がどう生きるべきか……そのギリギリの苦悩を経た者にしか、あれは書けない |
徳冨蘆花 | ……うん、間違いなく「君」が書いたものだよ |
トルストイ | ありがとう、そう言ってもらえると、心強いよ |
徳冨蘆花 | ふふ。さ、探索を続けようか |
+
+
内容 | BGM |
| 『どんな価を払っても、俺を束縛しているこの虚偽を破りすててしまおう、 そしてすべての人に一切の真実を語り、真実を行おう。』 | 憩 |
| と彼は口に出してきっぱりとこう独りごちた。 |
トルストイ | …………真実かあ…… |
| | |
ドストエフスキー | あいつ、自分の本を読んでるらしいな | (無) |
菊池寛 | みたいだな。潜書の任務の傍ら、毎日少しずつ読んでるって言ってたぜ |
ドストエフスキー | いいことだ。これが自分かって安心できるだろ 俺は自分の作品を読み直すなんてごめんだがな |
中原中也 | そうなのか? |
ドストエフスキー | 自己嫌悪するだろうが。だいたい、読み直すと自分の欠点しか見えてこない 締切に追われて駄文を書いた自分を殴りたくなるだけさ |
菊池寛 | さすが、自分が書いた作品に対して厳しいな ま、俺も似たような感じだ。俺の場合、書いた時の自分が本の中にいるからだろうな |
中原中也 | 書いた時の自分か……詩なら読み返してこそ、なんだろうが 小説だとそうはいかないんだろうな |
| |
菊池寛 | あー、また行き止まりだ…… |
中原中也 | やれやれ、今日だけで何度目なんだ…… |
中原中也 | そもそも、なんで一番奥に向かわなくちゃいけねーんだ? |
ドストエフスキー | 概念世界の奥底に、侵蝕者が破壊した概念の欠片が眠っているらしい そこは不安定な世界だから、俺たちじゃ長くはいられない |
ドストエフスキー | だから、少しでも長くいられるように、橋渡しをする場所が必要なんだと |
菊池寛 | 潜書を始めてから時間もかなり経ってる。今日はここまでだな |
中原中也 | ああ。いったん戻る事にしようぜ |
| |
???*1 | あいつら……なんでここに |
+
+
内容 | BGM |
トルストイ | ふわ…… | (無) |
中原中也 | おいおい、今日はやけに眠そうだな 初っ端からその調子で大丈夫かよ |
トルストイ | う、ごめん……昨日、ついに『復活』を読みきったんだ |
トルストイ | それからずっと、頭から離れなくて。僕がぼんやりと考えていたことが、ここにあったから |
中原中也 | だからか。やっぱ、記憶がなくとも、本人が読めば心に残るよな |
トルストイ | あのほんは……あっ |
中原中也 | お、おい! |
| |
トルストイ | この部屋、あの時とそっくり! |
中原中也 | 見るからに金持ちが住んでそうな部屋だな。なにがそっくりなんだ? |
トルストイ | 僕たちが『罪と罰』をさまよっていた時に、豪邸に迷い込んだことがあって |
トルストイ | 懐かしいな。あの時は自分が何者かさえわかっていなかった フェージャにも、怒られてばかりで…… |
| |
記憶喪失の少年*2 | 今は何も持っていないからお礼はできないけど、記憶が戻って無事にここから出ることができれば篤いお礼を…… |
ドストエフスキー | ……礼だ? 俺を金で働かせようってか |
記憶喪失の少年 | えっ。えっと、そういうつもりは…… |
ドストエフスキー | いいか? よく聞け、俺はお前みたいな、金持ち貴族で、世間知らずで、能天気なやつが嫌いなんだ お前のその身なり、どうせ貴族なんだろ? 尚更いけすかねえ |
| |
トルストイ | 今思うと、すごく恥ずかしいことを言っていたなって……なんて愚かだったんだろう |
トルストイ | あの時抱えていた一番大事な思いが、きれいに消えちゃっていたんだ |
トルストイ | 『復活』でもね、主人公は監獄にいる貧しい人たちの目を通して世界を見ていくことになるんだ |
トルストイ | そこで理不尽とか、不平等とか、そういったものに初めて気付くんだよ それで、何もかもを持っている自分が、すごく恥ずかしくなる |
トルストイ | 本の中ではそんなことを書いていたのに、その気持ちを忘れてしまっていたことが、とても悔しい…… |
中原中也 | トルストイ……なんつーか、そりゃ…… |
トルストイ | あっ、気にしないで。そう思えたことは、とても嬉しいことなんだから |
中原中也 | はっ、そう思えたのなら大丈夫だな |
トルストイ | うん。話したことで力が湧いてきた。さあ、先に進もう! |
+
+
内容 | BGM |
| 『じゃ、たったこれだけのことなのだろうか?』 | 魂ノ世界 |
| これらの言葉を読んだ時、ネフリュードフは突然声を出して叫んだ。 と、彼の全存在をかけた内部の声が答えた。 |
| 『そうだ、ただそれだけのことなのだ。』 |
| すると、精神的な生活で生きている人にしばしば見られるようなことが、 ネフリュードフの心中にも生じたのである |
| | |
菊池寛 | 今日は調子がいいな! | (無) |
ドストエフスキー | ああ。手応えがあるぜ。奥に進めているってな |
菊池寛 | 今日こそ、最後まで行けるといいんだが…… |
中原中也 | おい、こっちだ! |
菊池寛 | 二人とも、どうした? |
トルストイ | この先は、見たことのない場所だった。出口に繋がっているかもしれない! |
ドストエフスキー | 本当か!? |
菊池寛 | わ、急に何もなくなった |
中原中也 | ここが、本の世界が終わる場所ってやつか? |
ドストエフスキー | 間違いない。ここから先は、文学の概念の外だ |
トルストイ | ここから外に行けるはずだよ……! |
| |
菊池寛 | うっ……体が重い。ここが本の外? |
中原中也 | ここに概念の欠片があるのか |
トルストイ | あっ、あれ! |
トルストイ | これ、もしかして…… |
ドストエフスキー | これが、レフの本の一部……? |
トルストイ | 感じる……本当に小さな、言葉の欠片……これが、概念の欠片 |
ドストエフスキー | これを持ち帰って、アルケミストたちに渡そう。修復してくれるはずだ |
トルストイ | ……きれいだけど、すぐ割れてしまいそう |
トルストイ | これ、運が良くて、一文になるかどうか……だよね |
菊池寛 | マジか……これを集めて文学の概念を再構築し直して トルストイの本やそれに連なる文学を取り戻していくってことだよな |
中原中也 | 気の遠くなる作業だって言ってたのが、ようやくわかったぜ |
トルストイ | ……………………………… |
+
+
内容 | BGM |
| 今や彼の目には、自分の見てきたかの恐怖すべき現象が何ゆえに生じるか、 これを根絶するにはどうしたらよいかということが明瞭になった。 | 廻覧(Piano Ver.) |
| |
トルストイ | ねえ、みんな。聞いてほしいことがあるんだ |
ドストエフスキー | どうしたんだよ、改まって |
トルストイ | ここに来るまでに、気づいたんだ |
トルストイ | 僕は、文学で世界を変えたかった |
トルストイ | 今なら確信を持って言える。剣ではなく、ペンで世界を変えられるなら という思いで作品を書いていた |
トルストイ | だから、僕は他の失われた作品も取り戻したい いつまでかかるかわからないけど……お願い。みんな、協力してほしい |
トルストイ | それでいくらかでも世界が変わるって信じていた、思いの結晶だから…… |
菊池寛 | そんなの、今更言われずとも…… |
???*3 | 何を馬鹿なこと言ってるの? 変わるわけ無いじゃん! | なし |
ドストエフスキー | !? | 不穏 |
中原中也 | どうした、急に侵蝕が…… |
侵蝕者*4 | 酷い感傷を見ちゃったね。やっぱり君は偽善者だ |
ドストエフスキー | お前は……あの時の侵蝕者。生きていたのか |
中原中也 | 侵蝕者? こいつが? |
菊池寛 | ここで何をするつもりだ……またトルストイの本を侵蝕して、綺麗さっぱり消すつもりか |
中原中也 | へぇ……のこのこ顔を出すたあ、いい度胸じゃねえか。相手になってやるよ |
トルストイ | 待って! 戦う必要はないよ |
ドストエフスキー | レフ!? 何言ってんだお前 |
トルストイ | ……侵蝕するつもりだったなら、あの本はとっくに無くなってるはずだもの |
トルストイ | 彼と、話をさせてほしいんだ |
侵蝕者 | ちっ……そうやって、また綺麗事を言う |
菊池寛 | おいおい……こいつはアンタの本を消した張本人じゃないのかよ |
トルストイ | うん、だからだよ。今の彼に害意はない、話したいんだ |
+
+
内容 | BGM |
トルストイ | 君はあの時に現れて、僕の作品を、僕を消そうとした | 廻覧(Piano Ver.) |
| |
侵蝕者 | 君の作品は、もう全部消した でもね、レーニャ。君が必死に逃げる姿を見て、君の魂だけは助けてあげてもいいと思ったんだよ |
| |
トルストイ | もう少しで、自分の存在が消えてしまうところだった |
ドストエフスキー | ……今は、逆みたいだけどな |
侵蝕者 | くっ……そんな目で見るなよ! |
侵蝕者 | お前の作品はこの僕がもう消したんだから、今更何やったって戻りやしないんだ だれがどうしたって、その事実は覆らないさ |
トルストイ | 君は僕の作品を消して満足できた……わけじゃないみたいだね |
侵蝕者 | 黙れ! お前みたいなやつには反吐が出るんだよ……! ただの文章の羅列が、魔法かなにかだと思ってる! |
トルストイ | うん、魔法だったら良かったのにね |
トルストイ | でも、僕は信じてる。僕が見た世界を、悩みと願いを文学にする もし、読んだ人が共感してくれれば、その人達の行動も変わる そして、その人達がたくさんいれば、世界も変わる。いつか、きっと |
侵蝕者 | 綺麗事だね! 文学で腹は膨れない。泣いている子供が救われるわけでもないんだ |
トルストイ | 君にとっての文学は、どこかで大嫌いなものになっちゃったんだね……だから僕の作品を消したんだ |
トルストイ | でも、何にも残らなかった。嫌いなものを消しても自分の欲を満たせない……君はもうわかってる |
侵蝕者 | お前に僕の何がわかる! |
トルストイ | わからないよ、君のことを知る時間はなかったもの |
トルストイ | でも、これだけは言える。君はどこかで、なにかがきっかけで歯車が狂っただけなんだ |
トルストイ | 君が文学が好きだった頃のことはもう、どうやっても救うことはできない…… でも、これ以上それに囚われなくていいんじゃないかな |
侵蝕者 | ……こいつ、なんの権利があってそんなこと |
侵蝕者 | なんだよ、なんで…… |
+
+
内容 | BGM |
侵蝕者 | クソッ、何なんだよ……どいつもこいつも…… | 廻覧(Piano Ver.) |
侵蝕者 | …………もうどうでもいい。お前の勝ちだ |
トルストイ | そんな、勝ち負けじゃ…… |
侵蝕者 | うるさい! これ以上、惨めにさせるな |
トルストイ | 君! |
トルストイ | 約束させてほしい。これからの人生を、僕は文学者として 不幸な人を一人でも多く救うことに捧げるから |
トルストイ | 君がどういう人で、どういう事情を抱えていたかはわからないけど 僕は君みたいな人にこれからも向き合うつもり |
トルストイ | どこかにあるはずなんだ。君みたいな人が苦しまなくて済む未来が 僕はそのためにできることを探すよ |
侵蝕者 | ………… |
ドストエフスキー | ……消えやがった |
トルストイ | ……いっちゃった |
| |
中原中也 | ここが、例の拠点? |
ゲーテ | はい。これで、図書館との道が繋がりました |
菊池寛 | あっ、ゲーテさん |
ゲーテ | ついに達成できましたね。トルストイさん、おめでとうございます |
ゲーテ | 今後はこの場所へ行き来しながら、みなさんで失われた概念の欠片を集めていくことになります |
ドストエフスキー | 本の復活まではまだまだ……むしろこれが始まりってことか |
中原中也 | ここまでなんとかなったんだ。なんとかなるだろ |
菊池寛 | ああ、俺たちが総出で頑張れば、すぐに集まるさ! |
トルストイ | ありがとう……みんな |
+
+
内容 | BGM |
ドストエフスキー | やれやれ、戻りは一瞬だな。行きには何時間もかかったのによ | 健ヤカナ日々 |
ドストエフスキー | さて、ひとまず任務完了だな。さすがに疲れたぜ…… |
トルストイ | ねえ、フェージャ…… |
ドストエフスキー | 良かったな。心なしか貫禄がついたように見えるぜ |
トルストイ | うん、大事なことを思い出せた |
トルストイ | 僕は、文学で世界を変えたい |
トルストイ | その気持ちを思い出せたおかげで、自分は確実に作家だったという確信が持てた |
トルストイ | 確かに僕はこの『復活』を書いた、レフ・ニコラエヴィチ・トルストイなんだ |
ドストエフスキー | はじめましてだな、レフ……いや、大作家トルストイ こうなりゃもう、お前に先輩ヅラできねえな |
トルストイ | へ……ありがと……フェーぐすっ、フェージャ…… |
ドストエフスキー | ったく、泣くか喋るかどっちかにしろって さっき俺が貫禄がついたって褒めたのが、馬鹿みたいじゃねえかよ |
トルストイ | ……あはは |
トルストイ | フェージャの助けが、なかったら、絶対に、できなかった……ありがとう |
文豪からの手紙 †
+
差出人 | 内容 |
ドストエフスキー | 報告はこれで終わりだ これからは俺たちが例のブツを 交代で回収していく、修復は頼んだぞ ひたすら往復するのは面倒極まりない んだがな、そう言ったらレフの野郎、 これまでサボっていた分、働いてよね って言いやがった 今までにまして図太くなってやがる |
コメントフォーム
コメントはありません。 コメント/イベント525_調査任務_「復活」ニ潜書セヨ?